ゴルフ客誘致を　観光省が取り組み強化　見本市やトーナメントなど

　観光創造省は海外のゴルフ観光客の誘致を強化している。国際ゴルフトーナメントやゴルフ見本市の開催などを通じて、ゴルフ観光地としての知名度向上を図る。２０１４年までに５万人の観光客誘致を目標に据えている。

　　同省は、ゴルフ観光客について、一般観光客よりは数は少ないが収益率は高い隙間市場として位置付ける。同省によると、国内の１４０コースのうち５１コースは国際的にも水準が高く、世界的に有名なコース設計者が手掛けている上、山や海など自然に恵まれている点が強みだという。
　国際ゴルフツアー運営委員会によると、世界のゴルフツアー市場は年間１７０億ドル以上で、世界中のゴルフ人口の５６００万人の約１０％が１年間に主にゴルフを楽しむ目的で海外旅行をしている。インドネシアを含めたアジア太平洋地域は、ゴルフ目的の外国人観光客誘致に有望な地域だという。
　ゴルフ観光客の誘致は経済波及効果も大きい。観光創造省は、インドネシアを訪れるゴルフ観光客の数を特定できていないが、一般の観光客が約１１３３ドル消費するのに対し、ゴルフ観光客は一人につき国内で２５００〜５０００ドルを消費すると推定している。
　今年１１月に開かれる世界最大のゴルフイベント、アジア太平洋ゴルフサミットでジャカルタが主催地となるなど、インドネシアは太平洋地域でのゴルフ市場で重要な地位を占める。
　同省は、ゴルフ旅行運営会社のインドゴルフ・トラベルとゴルフ・ワンダフル・インドネシアのほか、ゴルフセットの運び込みに追加料金がかからない国営ガルーダ・インドネシア航空と協力し、より多くの海外観光客の呼び込みを図る。
　ゴルフ・ワンダフル・インドネシアは、月千人のゴルフ観光客の訪問を見込んでいる。同社によると、海外からのゴルフ観光客はマレーシア、シンガポール、豪州、韓国、日本、タイ、中国からきており、今後は欧州からの客を増やしていきたいという。