バンドンで女性惨殺 動機は怨恨か 実行犯2人逮捕
西ジャワ州バンドンで5日、金融会社支店長の女性が二輪車に乗った男に引きずられて惨殺され、波紋が広がっている。警察は12日までに殺人・窃盗容疑などで実行犯2人を逮捕し、事情聴取している。
バンドン市警の調べによると、金融フェネラ・ムルティ・ファイナンスの支店長フランシスカ・ヨフィさん(34)は5日、バンドン市スカジャディのスタラ・インダ・ウタラ通りの自宅前で、二輪車に乗った男2人に連れ去られた。その後、髪をつかまれ、500メートルほど、うつ伏せの姿勢で引きずられ、刃物で数回斬りつけられた状態で発見されたが、病院搬送時に死亡した。
警察の調べに対し、二輪車に乗っていた実行犯の一人アデ容疑者(33)は10日、家族に付き添われて自首し、フランシスカさんの殺害を自供した。11日には同州チアンジュールで同容疑者の叔父ワワン容疑者(45)とその妻を逮捕した。警察は他にも複数の関与者がいるとみて捜査を進めている。
同警察によると、容疑者は窃盗目的でフランシスカさんを襲ったと供述、計画的に殺害したとの疑いを否定しているが、フランシスカさんのソーシャルメディアのアカウントの情報などから、怨恨(えんこん)の可能性があるとの見方を強めている。
同事件は残酷な殺害方法が波紋を呼び、地元メディアはレバラン前後、センセーショナルに報道。フランシスカさんが仕事で債権回収業者と交渉していたことや、フェイスブックには4月に母親の墓前で口論した相手を非難する書き込みがあることなどを報じている。
西ジャワ州のアフマッド・ヘリヤワン知事は12日、「現代にあるまじき残忍な殺人事件。人間がこのようなことをするとは、とても想像できない」と犯人を非難、警察に事件の全容究明を求めた。