大使公邸でブカプアサ 日イの変わらない交流を 今年で10回目
南ジャカルタの駐インドネシア日本大使公邸で23日夕、ブカプアサ(断食明け)の夕食会が開かれ、イスラムの有識者ら54人が鹿取克章駐インドネシア日本大使らと懇談しながら食事を楽しんだ。食事会は、プサントレン(イスラム寄宿学校)教師の招へいプログラムが開始された2004年から始まり、今年で10回目を迎えた。
出席したのは、インドネシア第2のイスラム団体ムハマディヤのディン・シャムスディン議長や、国立イスラム大学イスラム社会研究所(PPIM)関係者、プサントレン教師ら。
鹿取大使は「インドネシア教育におけるプサントレンの果たす役割と存在の大きさを実感している」とあいさつし、「プログラムを通じて日イ関係をより緊密なものにしていきたい」と今後の活動に期待を寄せた。
プサントレン教師招へいプログラムは04年、日本とインドネシアのイスラム世界との相互理解を深めることを目的に日本政府が開始。毎年12人を日本へ招へいし、日本の教育現場を視察し、教師や有識者、大学生との意見交換、ホームステイなどを実施してきた。
昨年日本に12日間滞在したランプン出身のアラフィック・ウディさん(42)は断食明けの食事をしながら「都立高校の生徒たちが自分たちの教室を掃除していたところに規律正しさを感じた。衛生面への配慮は帰国後、学校で実践している」と語った。(山本康行、写真も)