モナスが特設市場に 個人経営者中心に出店 ラマダン中の期間限定
ラマダン(断食月)中の特設市場として、独立記念塔(モナス)広場で「モナス・フェア」が10日から来月4日まで開かれている。食料品や衣料品、玩具などの店が50店ほど出店。ジャカルタ特別州政府は6月のジャカルタ生誕記念に続き、ラマダンやレバラン(断食月明け大祭)に必要な商品を提供する機会にしようと、市民や企業に参加を呼びかけている。
会場は家族連れでにぎわう。手まりの形をしたランプを売る店は、普段はインターネット販売のみの個人経営。店長のトリ・イスティさん(32)は「今回は州のサポートがあり、無料で出店できた」と笑顔を見せる。
ブタウィの厄除け人形「オンデル・オンデル」やドラえもんなどアニメの人気キャラクターを模した大小数種類のランプも棚に飾られていた。この日は7個を売った。「フェア中には2千万ルピアが売り上げ目標だ」と意気込む。
貝を使用したブローチやアクセサリーなど工芸品を販売する店には、風鈴の音を聞いた客が集まってきた。「通常価格の3分の1ですよ」と店主のスラストリさん(40)は客引きに精を出していた。この日は午後5時ごろ、雷が伴う大雨に見舞われ、売り場のテントが突風で吹き飛ばされるハプニングもあった。同6時ごろには風雨も弱まり、ブカプアサ(1日の断食明け)の食事を持ち寄って一緒に食べ、一難を乗り越えた人々の間に笑みがこぼれた。
ラマダン中の特設市場として、中央ジャカルタのブンドゥンガン・ヒリル(ベンヒル)公営市場前などが有名だが、アホック副知事は「ベンヒルは手狭になった。広い場所を設け、菓子など市民自ら作ったものを売る機会にしてほしい」とモナス・フェアを実施。各郡にもラマダン期間限定の市場を設けるよう、企業などに協力を呼びかけている。(山本康行、写真も)