年末に着工ずれ込みか 放置橋脚の検査などで 首都モノレール計画

 2016年営業開始予定の首都のモノレール計画について、開発を担う企業連合ジャカルタ・モノレール(JM)幹部は19日、着工は今年末にずれ込むとの見通しを示した。当初は4月の着工を目指していた。地元メディアが報じた。計画が中断する前に建てられた橋脚の品質評価や、州による許認可が遅れていることが原因という。
 橋脚は国営建設アディ・カルヤが08年以前に建設し、放置されている。JMは90本を同社から1900億ルピアで譲り受けることで合意しているが、十分な強度を持っているかどうかの検査などに時間がかかっているという。
 JMの支配株主で投資会社のオルトゥス・キャピタル・グループ(シンガポール)の開発担当幹部は「16年までに完工できる」と話している。
 モノレールは04年にいったん着工したが、資金確保が難航し、08年3月以降、工事は頓挫した。11年9月に凍結が宣言されたが、ジョコウィ知事が就任後、渋滞緩和策として工事の早期再開を目指していた。
 南ジャカルタの警視庁前〜サトリア・マンダラ軍事博物館前の間の14.27キロを結ぶ路線(グリーンライン、16駅)と、東ジャカルタのカンプン・ムラユと西ジャカルタのロキシーを結ぶ9.72キロの路線(ブルーライン、11駅)の建設を計画。1日当たり30万〜80万人の輸送を目指す。
 JMにはオルトゥス・キャピタルが90%、残りをアディ・カルヤの関連会社のインドネシア・トランジット・セントラル(ITC)が出資している。(道下健弘)

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