首都圏の電子切符 早くも問題噴出 長蛇の列や混乱
国鉄子会社のKAIコミューター・ジャボデタベック(KCJ)は1日、首都圏の通勤用のコミューター線で電子切符制度を一部時間帯に限定導入した。7月の区間制運賃の導入に合わせて完全実施する予定だが、すでに改札の混雑などの問題が噴出している。
新制度は従来の均一制運賃のまま、通勤時間帯などの混雑時を除いた午前9時〜午後4時に限定導入された。乗車駅から5駅目までの初乗り運賃は3千ルピア均一で、3駅通過するごとに1千ルピアが加算される区間制運賃も1日からの導入が予定されていたが、乗客へ電子切符の使用に慣れてもらうことが優先され、7月に延期となった。
ただ、制度導入後間もない現場では、切符購入所や改札での長蛇の列や、乗客や職員への周知不足からくる混乱が発生。電車に遅れまいとして急ぐ乗客の割り込みや、改札の仕組みを知らない乗客が改札扉を壊したり、職員の案内が不正確で、乗客が間違った切符を購入してしまうなどの問題が報告されている。
KCJは2カ月前から新制度に関するチラシを配布するなどして周知。導入後の混乱は想定内とした上で、今後も職員を配置して乗客へ説明を続けるとしている。