「操縦士の判断ミス」 ライオンエア転落事故 国家運輸安全委
先月13日に格安航空のライオンエア機がバリ州ングラライ国際空港で着陸に失敗し、海に転落した事故について、国家運輸安全委員会(KNKT)は15日、初期調査結果を発表、操縦士の判断ミスが事故を引き起こした可能性があるとの見解を示した。地元メディアが報じた。
KNKTの発表によると、着陸を試みた当時は豪雨の悪天候で、900フィートの時点で副操縦士は滑走路が見えず、高度150フィート(約46メートル)になってから機長に操縦を任せたが、そのまま海に突っ込んだという。
KNKTはライオンエアに対し、非常時の操縦切り替えや設定高度に関する危機管理体制の改善を要求した。KNKTは最終調査結果を来年5月までに公表するとしている。
航空評論家のゲリー・スヤトマン氏は、副操縦士は最低降下高度465フィート(約142メートル)の時点で視界が良好でない場合は、着陸をキャンセルするべきだったとし、「天候不順により視界が良好でない場合も、着陸するべきでなかった。操縦士が判断を謝った可能性がある」と指摘した。
事故機に搭乗していた機長と副操縦士はKNKTの最終調査結果が発表されるまで地上で勤務を継続するという。事故機には乗員乗客108人が乗っており、46人が病院に運ばれたが、死者はなかった。