国内初自動車研究施設 ダイハツ新工場完成 年生産能力46万台へ

 ダイハツ工業の現地法人、アストラ・ダイハツ・モーター(ADM)は22日、西ジャワ州のスルヤチプタ工業団地に組立工場と研究開発施設を開所した。インドネシアの自動車メーカーが試走コース付き研究開発施設を建設するのは初めて。生産能力は年12万台で投資額は2兆1千億ルピア(約210億円)。今後も成長が予想されるインドネシアの自動車市場で国内向けをメーンに生産・開発を強化し、国内生産能力を年34万台から46万台に引き上げる。

 開所式にはブディオノ副大統領、ヒダヤット工業大臣、ジェロ・ワチック・エネルギー鉱物資源大臣、アフマッド・ヘリヤワン西ジャワ州知事などが出席した。
 新工場では多目的車のセニア、トヨタに相手ブランドによる生産(OEM)供給しているアバンザを月5千台のほか、インドネシア政府が検討している低価格グリーン・カー(LCGC)プログラム向けの小型車アイラ、トヨタにOEM供給しているアギアを生産する。アイラで部品調達先をインドネシア84%、東南アジア諸国連合9%、日本7%と高め、現地デザイナーを起用するなど現地化を進める。
 工場建屋面積は7ヘクタール、敷地面積は94ヘクタール。生産ラインは九州工場と同じ生産設備で、プレス・ボディ・塗装・組立と一貫生産できる。新規雇用は1700人。
 研究開発施設は工場に隣接し、1キロメートルの試走コースを備える。
 伊奈功一ダイハツ社長は「インドネシアはダイハツの海外事業戦略で重要な製造拠点であり、今回の建設が実現したことに感謝している。政府がまとめているLCGCプログラムの施行を進めるなど関係省庁にはさらなる支援をあおぎたい」とあいさつした。
 ブディオノ副大統領は、来賓のあいさつで「今回の工場建設が、ダイハツにとって日本以外での最大の製造拠点になることを祈っている。2年前から計画を始め、約束だけの他の企業とは違い、ダイハツは実際に工場建設を実現してくれたことに感謝している」と話した。(赤井俊文)

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