キュートジャポンが留学フェア ジャカルタ、バンドンで初開催 イの留学生増加を目指す
外国人向けに日本文化や日本語学校情報を提供する情報誌「キュートジャポン」(東京都・渋谷区)は19、21の両日、西ジャワ州バンドンのバンドン工科大(ITB)と南ジャカルタのアトマジャヤ大学で日本留学フェアを初開催した。日本への留学生の大半を占める中国と韓国の学生が激減する中、人口の多い親日国インドネシアからの学生誘致を本格化させる考えだ。(小塩航大、写真も)
留学フェアには専門学校3校、日本語学校8校、大学2校が参加した。バンドン工科大では約900人が来場。日本の女性2人組のユニット「Verge」が出演して会場を盛り上げた。
日本留学に関心を持つ高校生、大学生や親子連れが来場し、担当者の話に耳を傾けた。シンガポールや豪州など近隣国の人気が高いが「日本留学後の進路先は」と熱心に質問する来場者が目立った。インドネシア大学(UI)経済学部のセフル・アヌアリさん(20)は「大学卒業後は日本の大学に留学したい」と話した。
キュートジャポンの金沢真登代表は「インドネシア経済は高成長を続け、子どもを留学させる家庭も増える。今回の参加機関には、インドネシアの成長を肌で感じてほしい。今後は日イを結ぶ企画を立てていきたい」と話す。
今回参加した日本の学校は、これまでインドネシアで開かれた留学フェアに参加し、手応えを感じて本格的にインドネシアで学生誘致活動を始めたところも多い。
日本語学校の東京ワールド外語学院は昨年のJASSO(日本学生支援機構)の留学セミナー以来、2回目。今後はジャカルタ近郊の高校を回り、誘致活動に力を注いでいくという。同学院の中川雅理主任は「長期的な戦略でインドネシアからの生徒を獲得したい」と話した。
アークアカデミーは、東京・代々木に学生寮「ムスリム・ハウス」を用意。トルコやバングラデシュなどのムスリムの生徒に配慮した施設を完備しており、佐藤和俊取締役は「これからはインドネシアのムスリムの生徒も」と意気込む。
12年5月時点のインドネシア人留学生数は前年比114人増の2276人。タイを抜き国別ランキングは7位となった。