国営港湾に協力申し出 カリバル港事業で 星系PSA

 シンガポールの国営港湾PSAインターナショナルは、国営港湾管理の第2ペリンドに対し、北ジャカルタのカリバル港プロジェクトで協力を申し出、第2・第3ターミナル事業の入札に向けて実績をアピールした。東南アジアの貿易都市シンガポールで得たノウハウで、インドネシアで拡大する物流需要の取り込みを目指す。
 PSAインターナショナルのタン・チョンメン最高経営責任者(CEO)は、「われわれは国営企業。エコなシステムを提供できる」と、利益だけを追求する姿勢を取らないことを強調。国際水準の設備を導入し、ペリンドの人材育成にも貢献できるとアピールした。
 カリバル港第2、第3ターミナルは計300万TEU(20フィート標準コンテナ換算)とする計画で、9月の事業入札者の発表を目指している。同ターミナル事業には国際港湾会社18社が応札。PSAも参加している。
 1300万TEUのカリバル第1ターミナルは先月末に着工した。
 カリバル港は、タンジュン・プリオク港を上回る最大の貿易港。深刻化する滞船長期化の改善につながると期待されている。 
 ペリンドのデータによると、タンジュン・プリオクは、取扱能力の500万TEUを大きく上回り、昨年は620万TEUに拡大した。  
 タンCEOは欧州経済はいまだ不安定、米国は景気回復途中で、アフリカは発展にまだまだ時間がかると述べ、「成長を持続できるよう近い国同士で協力していくことが重要だと」と話した。

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