カラワン工場を増設 液体調味料2倍強増産 味の素
味の素の現地法人インドネシア味の素はこのほど、西ジャワ州カラワン工業団地のカラワン工場敷地内に液体調味料「SAORI」(サオリ)の専用工場に着工した。従来のインドネシア国内の委託工場と東ジャワ州のモジョケルト工場での生産を専用工場に集約し、効率的で安定的な生産体制を整備する。サオリの生産能力を従来の2倍強に高め、インドネシアの調味料市場の5割を占める液体調味料分野の需要増に対応する。2014年6月完成予定で、投資額は947億5千万ルピア(約9億円)。
同工場の敷地面積は約5千平米で、建屋面積は約2千平米。ジャスマン・シララヒ氏を工場長とする91人体制で稼働を開始する。
サオリは豆腐料理などに使う液体調味料で、小袋単位の販売で購入しやすいことなどが特徴。インドネシアの経済成長による需要増の下、05年の発売開始以来、年率30%のペースで売上げを拡大している。
味の素は約35億円を投じて風味調味料「Masako」の専用工場をカラワン工場敷地内に新設し、12年12月に稼働させるなど生産体制増強を進めている。同社ではインドネシア西部だけでなく、中東・北アフリカなどのイスラム圏への供給基地として同工場を位置付けている。(赤井俊文)