イの起業家育成で表彰 アイム・ジャパン 20年で3千人が起業
外国人技能実習生を受け入れる日本の公益財団法人「国際人材育成機構(略称アイム・ジャパン)」(本部・東京)は18日、中央ジャカルタのブンカルノ競技場で開かれたインドネシア政府による青少年起業支援イベントで、インドネシアの起業家育成に貢献したとして表彰された。アイム・ジャパン設立に関わった柳澤共榮会長が出席し、1970年代に研修生として日本で働いた経験があるシャリフディン・ハサン協同組合・中小企業担当国務相から賞状を受け取った。
アイム・ジャパンは1993年、労働移住省と共同のインドネシアの貧困・雇用対策として、帰国後に起業をする意欲があるインドネシア人の若者を対象に、実習生としての受け入れを開始した。実習生は3年間、日本の製造業を中心とする企業で技術や日本人の働き方を学ぶ。日本は労働力を確保でき、インドネシアは実習生が帰国後起業することで雇用創出になる取り組みとして、20年間続けてきた。
インドネシアからは約3万3千人の若者が派遣され、そのうちの約3千人が起業。ジョクジャカルタで従業員500人以上の繊維工場を経営する元実習生もいるという。
現在、約3400人のインドネシア人実習生が日本に滞在。12年4月から今月末までに約1300人が来日する。アイム・ジャパンは今後、より多くの実習生を受け入れられるよう対象年齢の拡大などを進めていくという。
イベントにはユドヨノ大統領も出席した。「起業する人が増えれば、インドネシア経済はさらに良くなる」と述べ、約5万人の来場者に起業を奨励。起業家の育成に貢献したアイム・ジャパンに謝意を述べた。(堀田実希)