好条件のパートナーを 提携目指し商談会 日本の外食企業とインドネシア投資家

 外食産業が拡大するインドネシアで日本食への関心が高まる中、日本の飲食業界紙の新建新聞社は15日、南ジャカルタのホテル・グランドクマンで、インドネシア進出を目指す日本の外食企業とインドネシアの投資家を引き合わせる商談会を開いた。日本から5社、インドネシア側から50人以上の投資家が参加。提携の実現に向け、話し合いを進めた。

 外食産業の外資系企業がインドネシアで展開する際、地元パートナーとの合弁企業設立か地元企業とのフランチャイズ、ライセンス契約の締結が必須。条件の合うパートナーを見つけることがカギとなる。
 シンガポールと米国にも店舗を持つ「麺家いろは」を経営する天高く社(富山県)の舟越真紀子常務は、2人の投資家と話をした段階で、「フランチャイズではなく、料理の味や店の運営を確かなものにして一店一店広げるという方針に同意してもらえなかった」と、パートナー探しが容易ではない様子。プラザ・スナヤンで展開中の期間限定店舗「ダプール・アイアンシェフ」(企画・カイラス社、設営・運営・ミトラ・アディ・プルカサ=MAP=社、運営・コンサルティング・ユメタ・トリミトラ社)でも商品を提供しており、複数の投資家と会える今回の商談会で参入のきっかけをつかみたいと意気込んだ。
 商談会に来場した投資家のラジ・タミンさん(30)は「日本の飲食店は利益率が高いと聞く。提携して効率的な運営方法を学びたい」と意欲的だ。また「シンガポールで成功しているかどうかを基準に相手を探したい」という投資家もいた。
 商談会は、エンターテインメント、ファッション産業などにおけるコンテンツの海外輸出を推進する経済産業省の「クール・ジャパン戦略推進事業」として採択され、インドネシア総研が統括するプロジェクトの一つ。バラエティ番組「アイアンシェフ」インドネシア語版の放映や期間限定店舗と連動させ、インドネシアで日本食の存在感を高めるとともに、進出企業各社の物流や管理部門などの共有化を通じたコスト削減も進め、日本の外食産業のインドネシア進出における参入障壁の解消を図る。SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を活用したマーケティングなども推進し、包括的な参入体制を構築しようという試みだ。
 昨年12月にあった第1回目の商談会に参加した4社はいずれもパートナーとの交渉が順調に進んでいるという。3月にはインドネシアの投資家を日本に招く商談会ツアーも予定している。

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