日本文化の学習成果披露 弁論 寸劇 漫画 朗読 歌唱 首都圏高校文化祭 参加者が倍増
ジャボデタベック(首都圏)地区の高校の日本語教師で構成する同地区高校日本語教師会は14日、西ジャワ州ブカシのアルアズハル第4小学校で毎年恒例の日本文化祭を開催した。今年は約40の高校から昨年から倍増となる400人の生徒らが参加し、日本文化を堪能した。
入り口には、寿司職人が指導する寿司体験コーナーが設置され、大勢の高校生でにぎわった。初めて寿司を握ったというギオファニさんは「巻き方がとても難しく、形をきれいに整えるのも大変だった」と話した。会場では、着物の着付けやアニメグッズ販売のコーナーも大盛況となった。
日本文化祭では弁論、寸劇、歌唱、漫画、朗読の大会を行い、練習の成果を披露した。
高校生日本語弁論大会の首都圏予選も兼ねた弁論大会では日本のファッション、家族、夢などがテーマに上がった。優勝は東ジャカルタ・ラワマングンの私立ラブスクール高校のアティカ・リズキウタミさん。「わたしたちのかんけい」というテーマで、地方と都会で家族などの人間関係が薄れていることを問題に挙げ、家族や友人との関係を大切にする重要性を訴えた。
審査員を務めた国際交流基金日本語教育専門家の森林謙さんは、アティカさんについて「自分の経験からしっかり話すことができていた。日本の問題とインドネシアの問題を自分の家族や友人に当てはめていた」と評価した。
2位は「いとからふくまで」のテーマでスピーチしたブカシの私立コルプリ高校のアニッサ・アジャニさん。アティカさんとアニッサさんは2月に開催される全国大会に同地区代表として出場する。
朗読大会では、国立デポック第1高校が優勝。歌唱大会では私立YPI45高校、漫画大会では私立イスラムPBスディルマン高校、寸劇大会では国立ジャカルタ第31高校がそれぞれ優勝した。
寸劇大会に参加した国立タンゲラン第3高校のアデ・シャリファさんは「1カ月ほど練習し、日本語の発音に注意して本番に臨んだ。これからも日本に興味を持ち、将来は日本へ留学したい」と語った。
国立ジャカルタ第75高校で日本語を教えるマルタ・ヌルリタさんは「高校生に日本の文化を体験でき、発表できる場所を今後も継続して提供したい。もっと日本を好きになってほしい」と語った。(小塩航大、写真も)