中食商品開発に注力 「物流拠点新設も」 ファミマ上田社長 南ジャカルタに2号店開店

 コンビニエンスストア大手ファミリーマート(東京都)の上田準二社長は19日、今後5年で500店舗を展開する計画のインドネシア事業について、利益率の高い弁当やサンドイッチ、デザートなどの中食(なかしょく)の独自商品を開発し、「若い世代を中心とした消費者に中食文化を根付かせていく」との戦略を明らかにした。今後、専用の物流拠点や中食工場も建設する。

 国内2店舗目となる南ジャカルタのブルンガン店で同日開かれた開店式典で、上田社長が取材に応じ、明らかにした。
 上田社長は「初期段階における売りの一つは日本ブランド」と話し、日本名で販売する商品の比率を高めると説明。その後、インドネシアに合わせた商品展開を進め、差別化された商品の取り扱いを増やす。
 店舗では、接客サービスの良さや欠品の無さ、清潔さの維持を重視する。店舗業務の質の低下を防ぐため、日本から担当社員を派遣したり、現地パートナーの担当者に対して東京で研修したりする。
 ファミリーマートは、地場系の日用品・食品製造大手ウイングス・グループの子会社とフランチャイズ契約を締結。10月に1号店として西ジャワ州デポックにチブブール店を、11月に2号店としてブルンガン店を開店した。海外展開は7カ国・地域目。
 ブルンガン店は2階建てで、店舗面積は日本の通常店舗の3倍程度となる515平米。飲食席が175席と多いのが特徴で、取り扱い商品数は店舗調理商品を含めて約2700点。
 今後は旗艦店として位置づける大型店舗だけではなく、地域に合わせた小型店舗の展開も進める。
 ファミリーマートは11月末時点で、日本を含む8カ国で2万1750店舗を展開しており、2015年までに2万5千店舗、20年までに4万店舗に増やすことを目指している。
 日本では9201店を展開。海外では韓国が7851店舗と最も多く、台湾が2843店舗、中国が1037店舗と続く。上田社長は式典のあいさつで「20年にはインドネシアが高いポジションにいるだろう」と語った。(岡坂泰寛、写真も)

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