利権と主導権めぐり 内紛に明け暮れる 2リーグ、2協会のサッカー界
サッカー協会の内紛が収まらない。10年末に2リーグに分裂して以来、国際サッカー連盟(FIFA)が制裁をちらつかせて合流を迫ってきたが、2陣営の対立は深いままだ。上部機構のFIFAは14日東京で会議を開き、「3月30日までに合流する」ことを求めたが、両陣営の協議は再三にわたり決裂しており、実現性は疑問視されている。
サッカー界は10年のリーグ分裂以降も紛糾を繰り返してきた。11年4月に収監歴のあるゴルカル党元議員会長が事実上の更迭。リーグ合流の手続きが取られていたが、同7月に新会長が就任すると、今度は協会が分裂。2リーグ、2協会体制に陥った。
地元紙によると、内紛の原因はサッカー界の権力争い。派閥数組がそれぞれ主導権をうかがう構図で、収益の増加も対立に拍車を掛けているという。そこに一つのリーグの後援者である資源大手メドゥコのオーナー、アリフィン・パニゴロ氏が部下を会長として送り込んだため、抵抗勢力が協会を分裂させた。
アリフィン氏がサッカー界に関わる以前は、内外でサッカークラブ経営をするバクリーグループが協会に人と資金を送り込み影響力を持っていたとされる。だが、汚職騒動でバクリーの影響力が減じ、アリフィン氏が取って代わった形だ。