値段交渉でイ語学ぶ UIのBIPA初級クラス  課外授業を開催

インドネシア大学(UI)人文学部の外国人向けインドネシア語コース(BIPA)は十日、西ジャワ州デポックの同大キャンパス内で課外授業「パサール・BIPA」を開催した。初級クラスに所属する各国の学生約百三十人が露店を出店、UIの学生相手に値段交渉などを経験し、日常会話を学んだ。
 日本人学生が売る沖縄菓子のサーターアンダーギーや、米国、オーストリア、メキシコ人の混成チームが売るタコス。学生たちは一人予算七万五千ルピアを出し合い、八人一組で露店を出店、お国自慢の手料理を披露した。
 駆け付けたUIの学生たちは各国のめずらしい料理を口にしようと行列を作る。「ボレ・ディスコン?(割引してるの?)」「ボレ・タワール?(まだ安くなる?)」。会場となった第四棟前にある中庭で、値段交渉をするインドネシア語が飛び交う。BIPAでは普段からインドネシア語のコミュニケーションが必須だ。
 日本人チームのサーターアンダーギーは飛ぶように売れ、開始後約四十分で完売した。
 学生たちはこのほど、課外授業としてパサール(伝統市場)やスーパーマーケットで買い物を実践。インドネシア語ですべて行うことで、日常会話の習得を目指している。
 同クラスに参加する学生は国籍や年齢、職種もさまざま。宮永保文さん(五九)は大手メーカーで営業担当として勤務していたが、定年前に早期退職。「経済的ポテンシャルのあるインドネシアで就職してみようかと」。営業職を探す前に、インドネシア語をみっちり学ぶつもりだ。
 「インドネシアの経済成長のすごさは投資の増加に表れている」と話すのは、韓国でホテル・マネジャーとして働くクフェさん(三九)。BIPAで韓国人学生が約七〇%を占めることを挙げ、「アジア勢のインドネシア進出は止まらない」と話した。
 BIPA教師のラフミ・トリ・スタンティさんによると、現在、BIPA全体には二百五十人が学ぶ。
 日本人学生の数は一九九七年のアジア通貨危機や九八年の五月暴動を機に大幅に減少。ようやく回復しつつあり、現在所属するのは約三十人。全体では、以前と比べて受講生が多国籍化し、圧倒的にビジネスマンが多い。ラフミさんは「インドネシアの経済成長を物語っているみたい」と話した。

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