堂々とした演奏披露 アチェからパプアまで盛り込み インドネシアの音楽隊 東京のお巡りさんコンサート

 世界各国の警察が音楽を通じた交流を促進しようと日本を含む5カ国の警察音楽隊が参加し、東京で28日に開幕した「第17回世界のお巡りさんコンサート・イン・ジャパン」(主管・毎日新聞社)の最終日となった30日、東京都墨田区のすみだトリフォニーホールでコンサートがあった。
 初参加となったインドネシアから中部ジャワ州スマランの国家警察士官学校音楽隊(チェンドラワシ音楽隊)、ベトナム警察音楽隊、ソウル特別市地方警察庁楽隊、米ニューヨーク市警察音楽隊の日本国外の4隊が参加。警視庁音楽隊を加えた計5隊が約3時間にわたって各国の伝統文化などを盛り込んだ演奏を披露し、約1600人の観客を魅了した。
 チェンドラワシ音楽隊は、ソウル、ベトナム、ニューヨークに続き、4番目に登場。場慣れしている各国の音楽隊に囲まれ、唯一の警察官候補生による楽隊となったが、堂々としたステージで全4曲を演奏した。1曲目のドボルザークの「帰路」では、女性メンバーによる華やかなフラッグさばきで会場を沸かせ、ヌサンタラ・メドレーでは、全国各地の伝統音楽を組み合わせ、アチェのサマン・ダンスのほか、スマトラやスラウェシ、ジャワ、マルクの曲など、インドネシアが持つ多様な文化をアピールした。3曲目のダンドゥット・メドレーでは、日本でも「コーヒールンバ」として知られる「コピ・ダンドゥット」を披露すると、場内からは手拍子。最後はインドネシアの人気アーティスト、サムソンズの「クナンガン・トゥルインダ」を終えると観客から大きな拍手が上がった。
 インドネシアからの使節団は前日の29日、警視庁、東京・府中市の警察学校を視察。音楽隊の指揮者を務めたディッキー・アンギ・プラナタさんは「規律があり、すべてがきちんと整理されていた。市民を守るという姿勢はわれわれも見習っていきたい。今回の訪日が今後の両国の関係強化につながっていくことを願っている」と話した。
 28日のパレードや30日のコンサートでチェンドラワシ音楽隊の演奏を心配そうに見つめていた士官学校のアナン・イスカンダル校長によると、学校の音楽隊が海外で活動を行うのは初めて。「国内でも、これだけ大きなホールで演奏したことがなかったにもかかわらず、観客にも楽しんでもらえたようで良かった。生徒たちにとっても、非常に貴重な経験になったと思う」と語った。(東京で上野太郎)

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