5人が学習の成果披露 プルサダ大など共催で 日本語スピーチコンテスト
ダルマ・プルサダ大学、福山通運、小丸交通財団、福山市立大学の4者共催による第9回日本語スピーチコンテストが14日、東ジャカルタの同大学で行われた。コンテストは11大学69人の応募者の中から、ダルマ・プルサダ大(ジャカルタ特別州)、インドネシア大(西ジャワ州デポック市)、インドネシア教育大(西ジャワ州バンドン市)、北スマトラ大(北スマトラ州メダン市)、ハサヌディン大(南スラウェシ州マカッサル市)の5人の学生が選ばれ、来賓、参加者の応援含め約160人の前でスピーチを披露した。
交通をテーマとするスピーチコンテストでは3分以上8分以内の制限時間で、各学生が身近な乗り物や、未成年による運転、人々の優先座席への認識などを日頃、学習した日本語に表現を交えて熱心にスピーチした。
審査結果は「インドネシア人が歩かない理由」をテーマに取り上げたインドネシア教育大1年のリアニ・アングラエニさんが優勝を果たした。準優勝は「未成年の運転」について論じたインドネシア大3年のトゥファ・マイザさん、3位に「優先座席の認識」を語ったダルマ・プルサダ大3年のプリシラ・カオリ・ヘリヤニンさんが続いた。優勝したリアニさんはスピーチで、インドネシア人が歩かない理由に、オンラインタクシーの発達により、外出時も買い物でも歩くことが不足していること、また、歩くにも穴が開いた道などきちんと舗装された道路が少ないことを挙げ、オンラインタクシーより、歩いた方が節約になり健康にも良いと呼び掛け、自治体による道路の修理が必要と訴えた。
優勝したリアニさんには、特賞のアイパッド・エア128ギガに加えて、福山市立大学での日本文化研修にも招待された。バラのまちとされる福山市では毎年5月に世界バラ会議が行われている。
リアニさんは中学2年から日本語を学習しており、将来は自身が暮らすバンドンの歩きやすい道がわかる地図を作りたいと抱負を話した。
小丸交通財団では来年5月に世界7カ国8都市のコンテスト優勝者を呼び寄せたスピーチコンテストを企画しており、リアニさんは同月に日本へ向かう。
(坂田恵愛、写真も)