短文投稿サイト「X」の閉鎖検討 ポルノコンテンツ表示続けば ブディ通信・情報相
ブディ・アリ・スティアディ通信・情報相は国会第1委員会(外交・国防・情報)で10日、短文投稿サイト「X(旧ツイッター)」でポルノコンテンツの表示がインドネシアで続く場合、Xを閉鎖する方針を示した。オンラインギャンブルが社会問題化する中、X閉鎖可否の短期決着を目指したい考えだ。地元メディアが報じた。
ブディ通信・情報相は、Xのポルノコンテンツ表示は2024年に改定された、インターネット上の憎悪表現や虚偽の情報、ポルノの拡散に対する罰則などを規定した情報電子商取引法(ITE法)に触れると指摘。「Xを含む国内における電子システム運営者(PSE)の登録は、全ての法律および規制遵守の義務がある」と訴えた。
Xの公式サイトでは、合意のもとに製作・配信された成人の裸体または性的行動のコンテンツは、多数の人の目に触れない形で表示することなどを条件に共有可能。理由は性的表現が視覚・文章表現に関わらず、正当な芸術表現の1つであるためと主張している。
ポルノコンテンツの表示は18歳未満や誕生日の設定をしていないユーザーには閲覧ができないようになっている。
国内のXユーザー数は昨年、世界4位で2525万人超。また、国内のスマホ利用者は年内に1億9426万人に達すると予測されており、X利用者のさらなる増加が見込まれる。仮にインドネシアがXを閉鎖すれば、多くのユーザーを失うことになる。
一方、問題が長期化するオンラインギャンブルについてブディ通信・情報相は4月中旬、利用者が270万人に達したと発表。ユーザーの多くを占めたのが、17〜20歳の若年層だったという。
また、昨年7月に就任したブディ通信・情報相は、8カ月の在任中にオンラインギャンブルのコンテンツ160万件を根絶した。「コンテンツのブロックはステップの1つ。法律の整備などを加速させ、オンラインギャンブルの悪影響から国民を守らなければならない」と話した。(青山桃花)