泣き虫な学年、それぞれの道へ バリ日本語補習校 保護者と二人三脚
バリ日本語補習校(バリ州デンパサール市)で19日に小中学部の卒業式が、23日に卒園式がそれぞれ開かれた。園児9人、小学部5人、中学部16人が巣立ちの日を迎えた。
児童生徒たちは、現地校やインターナショナルスクールに通いながら、放課後などを利用して週1~3回補習校に登校し、国語や算数、社会科などを学習。卒業・卒園式では山本典彦校長から卒業証書が授与されたほか、卒園児は卒業演技として跳び箱や組み体操を披露した。
山本校長は式辞でAI(人工知能)が作成した文章を読み上げ。「経験や感情に基づいたあなたにしかできない表現をするため、仲間と多くの経験を積み、自分にしかできないことを見つけて」と話した。
答辞では、中学部3年の中尾悠希さんがこれまでの思い出を回顧。補習校史上で最も多人数の学年だったと話す中尾さん。幼稚部では親と離れるのが不安で泣く子が多く、「泣き虫な子が多い学年だった」と当時を懐かしんだ。
また、約40人で迎えた小学部1年だったが、新型コロナの影響で卒業式では17人に。コロナ禍で悩みながらも中尾さんは「日本の調理学校に通い、パティシエになるという新たな夢を持った」と話した。
毎日の送り迎えなど、子どもたちを根気よく支えた両親。二人三脚で歩んだ保護者へ「心の中ではいつも感謝の気持ちでいっぱいだった」と普段は照れくさくて言えない、ありがとうを伝えた。
また、互いを鼓舞し合った〝戦友〟たちへ「これからは1人1人の道を行く。ここでの日々は忘れない。また会えるときが楽しみ」と再会を誓った。