週明けにラマダン入り 10日に最終協議 宗教省
宗教省は6日、新月を見極めて今年のラマダン(断食月)入りを協議する会議を10日に行うと発表した。宗教省が決定するラマダン入りは11日か12日のいずれかになるとみられる。その一方、イスラム団体「ムハマディア」は11日をラマダン入りと決めており、今年は信者によってラマダン初日が1日ずれる可能性がある。地元メディアが伝えた。
ラマダンは、イスラム暦における9月を意味する。この期間の間、ムスリムは夜明けから日没までの間、水や喫煙を含む飲食の一切が禁じられる。この断食は、ムスリムの義務である「五行(信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼)」の一つとなる。
しかし、高齢者や乳幼児には命の危険があるため、免除される。病人や妊婦も同様だ。本格的な断食を行うのは健康体な成人以上の信者で、小学生になると断食に備えて空腹に耐える練習を始める。
日本人には一般的に馴染みがないが、イスラム教徒にとっては「聖なる月」。断食の時間帯は公共の場での飲食は避けるなど、習慣を尊重する配慮が求められる。ただ、ラマダン期間中は犯罪が増加する傾向もあり、注意が必要だ。公共機関や商業施設の営業時間が変更されることもある。(山本佑)