生活に欠かせない場所

 バンテン州タンゲラン市の展示会場インドネシア・コンベンション・エキシビジョン(ICE)で行われていた展示会での取材終わり、後部に「モバイル・マスジッド」と書かれた車を見つけた=写真。車の先にはオレンジのテントが2つ。テントを覗ける場所に行くと中では、お祈りをしている男性がいた。
 「展示会場の中に、お祈りをするスペースがあるのに、なぜ、わざわざここで?」と思ったが、お祈りをしなければならない時に、どこでもできるというのが売りなのだろう。また、災害時には救護スペースにもなるだろうとも思った。
 20年以上前、ジャカルタに初めて来た時に思ったのは、モスクの多さだ。日本の寺社よりも多いのではないかとも思った。また、人々とモスクの近さだ。それだけ、生活の中に宗教が根付いており、生活に欠かせない場所なのだろう。当地で留学をしていた頃、日本学科の友人に「信仰している宗教を尋ねると、なぜ日本人は無宗教と答えるの?」と聞かれたことがある。当時、何と返答したか覚えていないが、モスクが生活の中にあったり、日曜に教会に行くなど習慣づいていれば、自分の信仰する宗教にきちんと答えられるのだろう。(坂田恵愛)

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