選挙での若者の気持ちは
「Pesta Demokrasi」。このインドネシア語は選挙が近づくにつれ、聞きなれた言葉になった。日本語だと「民主主義パーティー」になるが、私は「政治祭り」という言葉の方が合うと思う。
この時期に色んな選挙がある。メインは大統領選で、議会選もある。そのため、街中には選挙に出馬する人のバーナーがどんどん張られている=写真。新しいものも、数カ月前のものもある。
多くの調査機関が来年の選挙において、有権者は若者が多く占めるとの調査結果を出している。「政治は年寄りのもの」。今までインドネシアの若者は政治についてあまり興味を持ってこなかった。しかし今では、「政治を知らないなんて時代遅れだ」と考えが変わってきた。
プラボウォ氏と大統領の長男であるギブラン氏が正副大統領候補として組むなど、今回の選挙は意外と「ドラマ的展開が多い」と鑑賞するように楽しむ人もおり、SNSで話題になっている。一方で「投票権を使いたくない」という考えを持つ人もいる。私の友だちがその1人で「自分のお金で自分のご飯をまかなえている限り誰が選ばれてもいい」と言っていた。
SNS上だと候補者に対し「全員問題あり」だと政治に諦めを示す者もあれば、「それでも選挙権を行使する重要性」を語る者もいる。毎回こういう話を見ると心の中で「こんな選挙でいいのか」と思う。(アウリア・アナンダ)