「面白い日本食」の味
先日、日本大使公邸で行われたブカ・プアサ(1日の断食明け)の取材へ行った。色々と新鮮で初めてのことであったので、頭が追いつかず思うように身動きが取れなかった。
大使や来賓代表のあいさつが済んで、ブカ・プアサが始まった。取材を終わらせてから、私も食事を少し頂いた。食欲はあまりなかったが、せっかくの機会なので色々と試した。私がこれまで食べてきた日本食は、インドネシア人の舌に寄せた味で、本当の日本食とは別ものだったと思った。
この日、手始めに寿司を口にした。これまで食べてきた寿司と違う味だった。昔、初めて寿司を食べた時、その寿司が腐っていたのか、お腹を下した日から寿司があまり好きじゃなくなってしまった。しかし、公邸で食べた寿司が美味しく、今では寿司が好きになった。
カレーや焼き鳥などのメインディッシュ以外に、色んなデザートもあった=写真。そのなかでも、杏仁豆腐というデザートを一口味わった。言葉にできないほどおいしかった。
インドネシア人は日本食を食べると「面白い」とよく表現する。まずいとかではなく、むしろ美味しいという意味で。なぜ面白いと思うのか。インドネシア料理にはない味や予想していた味、知っている味と実際の味が違うからだ。初めての味で面白さを感じた。(アウリア・アナンダ)