【ジャカルタ日本祭り特集】苦さも楽しさも経験 日イのため一心不乱に JJM実行委
「第12回ジャカルタ日本祭り」(JJM)を成功に導こうと実行委員会メンバーとして奮闘したヒダヤティ・ユニ・ワフユさん、ゼンジア・シアニカ・イーザさん、エリック・ブディマンさんに話を聞いた。3人とも日本語が堪能で日本にゆかりを持つ親日家である。
大学時代は日本語学科で、バティックの専門家でもあるユニさんは、実行委に広報チームとして加わったことについて、「両国のために力になりたいと思ったから」と純真に答える。「今年3月、今年もJJMの開催を中止するか、あるいは開催を決行するか。仮に開催するならどのような形とするのか。これを決定することが1番大変だった。ハイブリッド形式で開催させると決まってからも準備期間がタイトで苦労した」。
それでもユニさんは、「でも、みんなでアイデアを出し合っている時が楽しかった」と笑った。実行委は今年3月にJJM開催を決定し、5月にハイブリッド形式で行うこととした。
幼少期に日本在住経験を持つ、広報・事務局チームのゼンジアさんは、「インドネシア人側から、日本の祭りを体験できるJJMを再開して欲しいという声が沸き起こり、日本人からもステージパフォーマンスで出演したいとの声が寄せられた」と開催の決定理由を挙げた。
「コロナ禍でイベントなど多くの制限が続き、日イ両国ともみんなで集まって何かをやりたいという気持ちは一緒だった」。
そこで一念発起。実行委に加わってみると、「来場者としてJJMに参加したことがある。当時は自分は見る側だったが、今度は作る側に回る楽しさも経験できた。日イが交流できる器みたいなものはやはり必要だと思う」と語った。
日本人の母親を持つエリックさんは資金協力を求め、「インドネシア側の日本と関わりのある企業や個人へのアプローチが主な仕事だった」。その中でも「大企業だけでなく、インドネシアの中小企業に協賛してもらうことを大切にした。インドネシアの中小企業は駆動力になる。日本文化をインドネシアの企業へ伝えられる良い機会となった」という。
また、発見もあったようで「日イ企業ではアプローチの仕方が違い苦労した。インドネシア企業は実際に訪問して話を聞いてもらわないと話が進まない。しかし、口コミのペースが速いので1つ成功すると次に繋がる早さがある」と笑った。(青山桃花、写真も)