卒業制作で土器作り 材料集め・野焼き、校内で チカラン日本人学校
チカラン日本人学校(CJS、西ジャワ州ブカシ県)で2日、小学部6年の子どもたちが「卒業制作」で縄文土器作りを行なった。土器作りに必要な土は夏休み前の7月に校庭で集めたもの。粘土質な土地柄を利用し、CJSならではの卒業制作に子どもたちは熱心に励んだ。
CJSの縄文土器作りは1月に小学部6年の卒業制作として始まったが、予想より制作に時間がかかり、卒業シーズンに間に合わずに土器の形作りで終わった。この反省に立って今年度は、7月にはもう材料集めに取りかかり、仕上げの野焼きまでを子ども自身がが行うことにした。
土器は粘土ひもを輪っか状にして積み上げる「輪積み」を採用。コツの指南役を務めるのはCJSの茂泉和浩校長だ。
制作途中で土が乾燥しひびが入ってしまったり、輪の大きさが違うとバランスが崩れてしまうという。子どもたちは丁寧に土器を作った。
新学期からCJS小学部6年に仲間入りした青沼一徳くんは授業を終えて、「実際に作ってみると、頭で想像していたものとはまったくの別物になってしまった。土器作りは難しいが、楽しい」と話した。
「土器を早く家に持ち帰りたい」、「CJSならではの良い思い出になる」など子どもたちの反応はさまざまだが、一様に純粋な笑顔を見せた。
茂泉校長は「子どもたちの性格が土器の形作りに反映されている。限られた短い時間だったが、みんな上手に土器を作っていた」と授業の感想を語った。
子どもたちの作品は乾燥させ、今月末に校庭で野焼きする予定だ。(長田陸、写真も)