日ASEANの架け橋となる JJS 対面授業が本格始動

 2年にわたるコロナ禍の学校生活をオンライン授業に切り替えてきたジャカルタ日本人学校(JJS、バンテン州南タンゲラン市)。しかし、新型コロナウイルス緩和を受け、新学期から対面授業が本格始動している。地元当局による規制は6月までに全面解除となって宿泊学習も再開。東南アジア諸国連合(ASEAN)の現状や今後の可能性を研究する、海外校ならではの授業も始まった。

 JJSでは、インドネシア文化や歴史などについての学習は多く取り扱ってきたが、今回は視野を広げ、「インドネシアで学んだことを力に変え、日本とASEANの架け橋になろう」をテーマに据えた学習に挑戦した。
 12日には、日本とASEANについて調べ学習をした中学部3年生の23人がその成果を発表した。内容は歴史・文化・環境問題・宗教など広範囲に及んだ。
 インドネシアでは互いの宗教を尊重している点などから『我々は多様性や思いやりを学ぶべきである』と発表した「花子チーム」の神長優花さん(14)は「バンドンへ校外学習に行った際に感じたインドネシア人の優しさや、日本にはない習慣を体験したことを機に発表のテーマを選んだ」という。
 同チームの宮本芽泉さん(15)は「今回の学習を通じ、インドネシア人の運転手さんに笑顔であいさつをしたり学校で習ったインドネシア語を使って交流を図っている」と生徒の意識に変化があるようだ。
 授業終了後、JJSの緒方克行校長は、「今日のテーマを入口として自分の考えを実生活で実施してほしい。いろいろな人と交流を深め、相手のことを知り、ゆくゆくは世界を変えるような人になってほしい」と生徒たちの今後に期待を表した。
 ASEAN探求の授業は今月末まで続き、19日はASEAN日本政府代表部参事官の鈴木孝宏氏が来校。中学時代に過ごしたフランクフルト日本人学校や外交官としての経験談を織り交ぜながら、ASEANの中立性・一体性などについて解説した。
 これに対して生徒からは、「ASEAN内でのインドネシアの立ち回りは?」「ASEANの理想像と今後の目標は?」など鋭い質問が飛び交った。
 授業終了後、上野亜衣花さん(15)は「将来、次は自分たちが国際問題を解決していく側にならないといけない」と話した。井樋未来さん(14)も「私たちも中学時代を海外で過ごしており、鈴木さんみたいに国際問題を考えられる人間にならなければ」という。

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