妖怪通じ日本の文化紹介 ジャカルタなどで展覧会 国際交流基金
国際交流基金は27日までの間、中央ジャカルタの文化施設ブンタラ・ブダヤで、展覧会「妖怪大行進:日本の異形のものたち」を実施している。展覧会は日本妖怪博物館(三次もののけミュージアム・広島県三次市)の湯本豪一名誉館長が監修した。絵巻物や錦絵などに表現される日本の妖怪文化を浮世絵、和本、おもちゃなどを通じ紹介する。
展覧会は88点の浮世絵や錦絵などを展示。一般公開初日となった17日には87人が来場した。展示会への参加は事前に予約申し込みが必要で、開催期間中に約2千人が来場する予定だ。また、23日に行われる映画「ミヨリの森」上映会は同日時点でほぼ定員に達しているという。
展示品の紹介文を熱心に読んでいたダヌさん(21)は「私たちの国にもミトス(迷信)や霊に関する話はたくさんある。インドネシアの霊と似た日本の妖怪もいて面白い」と興味津々のようだ。
同基金ジャカルタ日本文化センターの担当者は「妖怪が描かれた美術と背景にある当時の世相を通じ、日本をより深く知ってもらいたい」と話した。
展覧会は7月13日~8月2日の日程で東ジャワ州スラバヤ市でも実施する。同基金は昨年4〜6月にスロベニアで同展覧会を開催。インドネシアは開催地として5カ国目となる。
(長田陸、写真も)