カーフリーデー再開 際立つマスクを外す市民 約2年ぶり
ジャカルタ特別州のタムリン~スディルマン通りで毎週日曜日に実施されていた「カーフリーデー」が22日、再開した。新型コロナウイルスの感染予防策として約2年にわたり実施が見送られてきたが、ようやくの開催にこぎ着けた。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は屋外におけるマスク着用義務の緩和を発表しており、マスクを外す市民が際立った。
カーフリーデーが実施されるのは午前6時~10時。車やバイクの通行を止めて〝歩行者天国〟とし、市民がサイクリングやランニングを楽しみ、コロナ禍前は週末の風物詩だった。州政府は2020年6月、1車線に限定した試験実施に踏み切ったが、どっと市民がくり出して密状態をつくり、継続を断念していた。
この日、ホテルインドネシア前でウオーキングを楽しむIT企業に勤務するディアンさん(39)とノフィさん(39)は「今回が初参加。多くの人が楽しんでおり、毎週開催してほしい」と光る汗と笑顔を見せてくれた。
マスク着用の是非を尋ねると、「緩和を決めた大統領発表があったから、今はマスクをしない」と煩わしいマスク生活から少し解放されて嬉しそうだった。
一方、路肩に家族で休憩していた専業主婦のデウィさん(32)は「今日はランニングではなく散歩を楽しんだ。この2年は家でテレビを見続ける日々。幸せです。だが、完全にマスクを外すのは怖い。耳にマスクをかけ、いつでも着用できるようにしている」と自分が安心できる対策を講じながら、体を動かすことを楽しんでいるようだ。
市民誘導を担当する警備隊のアグスさん(47)によると、マスク着用は強制せず、「健康プロトコルを順守するよう見守っている。近距離の集団をつくったり、5分を超えて立ち止まる市民には、マスク着用や移動を促している」という。