THRの苦情相談5148件 労働省 最多はジャカルタ特別州
労働省のアンワル・サヌス事務次官はこのほど、4月29日までに2022年のTHR(宗教大祭手当)に関する苦情や相談が全国から5148件あったと発表した。最も苦情が多かったのはジャカルタ特別州。苦情や相談内容はTHRの未払いや支払い遅延などとなっている。地元メディアが報じた。
苦情や相談は労働省が設置したTHR本部に寄せられた。5148件のうち2746件が苦情、2402件が相談だったという。
インドネシアではレバラン(断食月明けの大祭)の7日前までに1年以上勤めている労働者には1カ月分、1年未満の労働者には勤務日数に応じTHRを支払う必要がある。
通報を受けた企業は1549社。苦情2746件のうちTHR未払いが1277件(728社)、規定を満たさない支払いが1140件(635社)、支払い遅れが338件(186社)となっている。
また、苦情が最も多かったのはジャカルタ特別州で876件。続いて西ジャワ州で577件、バンテン州で302件、東ジャワ州で262件となった。
アンワル氏は今回の相談と苦情を受け、労働省は段階的に対応しているとし「(違反企業に対し)書面による警告、活動の制限、生産手段の一部またはすべて停止などを始めている」と強調した。(長田陸)