カリバタ墓地を参拝 元残留日本兵に感謝 加藤ひろあきさんら
インドネシアの独立に貢献した軍人らが埋葬されているカリバタ英雄墓地(南ジャカルタ)に15日、大塚製薬の現地法人アルメタ・インダ大塚の板東義弘社長や歌手の加藤ひろあきさんらが訪れ、戦後もインドネシアに残って独立戦争を戦った元残留日本兵の墓に花を手向けた。
参拝を終えて加藤さんは、「今日の日本に向くインドネシアの人たちの温かな目は、元日本兵のみなさんの労苦と努力の積み重ねがあってこそ。今日は敗戦記念日でもあり、感謝の気持ちを込めて手を合わせた」と話した。
この日の案内役を務めたのは、元残留日本兵の子孫による組織「福祉友の会」の会長で、父親の七男さんが同墓地に埋葬されているヘル・サントス衛藤さん。
ヘルさんは参拝に板東社長や加藤さんのほか、二世、三世も参加したことに謝意を示し、「最後の元残留日本兵となった小野盛さんが亡くなり、まもなく7年となるが、彼らの功績を風化させてはならず、次の世代にバトンを渡していきたい」と熱い思いを語った。
独立戦争に加わった残留日本兵は約千人といわれ、このうち324人がインドネシア国籍を取得して永住を選択。カリバタ英雄墓地には、28人が永眠している。(長谷川周人、写真も)