8月、ファイザー到着へ 政府、接種プログラムで 保健省
保健省は22日、8月初旬に新型コロナウイルスの米ファイザー製ワクチン、5千万回分がインドネシアに到着すると発表した。同ワクチンは政府の国民を対象とした接種プログラムに使用される。地元メディアが報じた。
同省シティ・ナディア・タルミジ報道官はワクチンの到着に「今年下半期の国民への接種が加速することを期待する」とした。食品医薬品監督庁(BPOM)によるワクチンの緊急使用許可が必要となるが、同庁のペニー・ルキト長官はCNNインドネシアの取材に、「まだ申請を受けていない」とした。
またイスラム学者会議(MUI)によるハラル(イスラム教義に沿ったもの)の審査については明らかになっていない。
■民間と同じワクチンも
保健省は15日、ワクチン接種に関する規定を変更し、政府による集団接種で民間の自主接種で使用するワクチンと同じメーカーのものを使用できるとした。一方、民間が政府と同じメーカーのワクチンを使用することはできないという。
政府の接種プログラムでは、すでに使用されている中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製、英アストラゼネカ製のほか、ファイザー製と米ノババックス製の使用を予定している。
民間の接種プログラムでは中国医薬集団(シノファーム)製が使用されている。米モデルナ製と中国の康希諾生物(カンシノ・バイオ)製のワクチンも候補に挙がるが、政府の使用リストには含まれていない。
シティ報道官は規定変更により「民間プログラムのワクチンと同じメーカーのものを、政府が他国からの寄付や援助で受け取った場合に、政府のプログラムで使用できる」とした。