スマートフォンで楽しむ

 2020年の2月頃、インドネシア人はこの肌の色でコロナには罹らない、とジャワが故郷の婿が彼の茶褐色の腕を見せながら言ったので家族皆大爆笑しました。が、その後、婿の言に違えてコロナ禍は1年以上も続いています。長いお家時間を、私は庭石洗いと雑草取りで過ごしています=写真。
 庭仕事をしながら、YouTubeを聞き始めました。ユーミンの歌。40年以上もジャカルタに住んでいるので、初めて聞く歌がいっぱいありました。この暑いジャカルで、恋人がサンタクロースなど聞いているので、ライン友達は笑っていました。その後、綾小路きみまろさんの漫談を聞き、島倉千代子さんの「人生色々」を聞き、彼女の壮絶な人生を始めて知りました。
 そして、淡谷のり子さんの生き方に感動しました。青森で大店の孫として生まれたのに、大火事ですべてを失った父親は酒と女で家族を見捨てました。のりこさんは母親と妹の3人で東京へ行き、東洋音楽学校(今の東京芸術大学の前身)に入学するのですが、栄養失調で失明しそうな妹の目を、学校を休学し画家の裸婦像のモデルをして救ったのです。
 その後、その画家の援助を得て復学でき、クラシックの声楽部門を主席で卒業しました。歌謡界でブルースの女王と呼ばれるまでになった彼女は、軍隊の慰問で歌う時、華美なドレスや化粧を控えるよう指摘され、「ドレスと化粧は、軍人の軍服と軍靴と同じ準備です」と答え、そのまま堂々と歌を披露したのです。
 最近、元NHKアナウンサー松平定知さんの朗読で、司馬遼太郎の「最後の将軍徳川慶喜」も楽しんでいます。
 長いコロナ禍で悲報もたまにはありますが、スマートフォンでYouTubeを聞き、友達とはラインでおしゃべりして、単調な仕事時間を楽しく過ごしています。
(ゲストハウス金嶋、平井邦子さん)
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、本欄では同窓会や同好会、同郷会の皆さまからのイベント開催報告の募集を停止しております。これに代わり、暮らしの中で見つけた新たな発見や、インドネシア生活で感じたこと、思い出などについてのご寄稿を募集します。
 原稿は写真1枚付き。文末に氏名かペンネームをご記載ください。掲載時は12文字詰で20~60行程度になるよう、編集させていただきます。
 投稿は担当者(メールjalanjalan@jkshimbun.com)まで。ご応募お待ちしています。

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