オイスカ幼稚園児が優勝 バティックデザイン大会
インドネシアの伝統的なバティック(ろうけつ染め)や織物を現代に広める団体「キサ・ワストラ」は昨年12月21日、オンラインによるバティックデザイン大会を開催し、小学生未満の園児も含む小学部門に南ジャカルタで日本の幼児教育を行うオイスカ・ジャカルタ幼稚園の園児が優勝した。
大会は、インドネシアの伝統的なバティックを新しい世代による新たな文化として蘇らせることを目的に行われた。参加者はインドネシア人のほか日本などの外国人も加わり、小学部門に24人、中高等部門に104人、社会人部門には215人の計343人となった。参加者はそれぞれがデザインを考え、オリジナルのバティックを発表した。
審査員は、ファッション研究家のムサ・ウィディアットモジョさん、ファッションデザイナーのヘレン・デウィ・キラナさん、女優でインドネシア・バティック愛好会を創設したアユ・ディア・パシャさんの3人が務めた。
小学部門で優勝した久保田はるかさん(6)は、薄い色合いで作品を整え、「様々な色で絵を描くことが楽しかった」とコメント。3位入賞となった佐藤ゆうりさん(3)は、駐在員の父親が着ていることからバティックに馴染みがあり、日本をイメージした雲のパターンを作品に取り入れた。
審査員たちは受賞作品について、伝統的なバティックでは使わない色づかいなど「日本の子どもの自由な発想」を評価した。
オイスカ幼稚園教員のリサ・スミダンさんは、今大会が「子どもたちの自信につながった」と考えている。新型コロナウイルス感染拡大で幼児教育がオンライン形式になり、「先のことが心配だったが、今は園児の落ち着きが見え、穏やかな表情になった」と現状を前向きに捉えている。
また審査員に大会でバティック作品の使い道を尋ねられた園児が、「料理の時に使う三角巾」や「マスク」などと答えたことにリサさんは、「小さいながら想像力を保っていることがうれしかった」と話した。