溶融塩炉開発で覚書 国防省と米トルコン 発電、船舶などに利用
インドネシア国防省と米国の独立系発電企業トルコン・インターナショナルは22日、第4世代原発ともいわれる「溶融塩炉」の研究開発に関する覚書を締結した。発電や船舶の動力として活用の可能性を模索する。インドネシアの英字紙、ジャカルタポストが報じた。
溶融塩炉は、燃料にトリウムを用いるのが特徴。ウランを用いる原子炉に比べると、安全面などで優れているとされ、中国やインドなどでも研究が進めれれている。
溶融塩炉はまた、トリウムの燃焼時に発生するプルトニウムが少量であることなどから、核兵器などへの転用は難しいとされる。
国防省の研究機関は今後、トルコン社の技術協力を受け、2025年までに溶融塩炉(発電量50メガワット)の稼働を目指している。発電のほか船舶などの動力としての活用を視野に入れているという。(高地伸幸)