初めての卒業式 チカラン日本人学校 小中5人、旅立ち
西ジャワ州ブカシ県デルタマスのチカラン日本人学校(CJS)で17日、開校以来初となる卒業式が行われた。小学部から荒川舞霞さん、増本陽さん、安福慧さん、山田仁太さん、中学部から野上明人さん(欠席)の計5人が巣立った。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、来賓の招待と祝辞を省略。19日に予定していた終業式も同日、同時に行って春休みの開始を前倒した。
小学部による「卒業のことば」では、卒業生の4人が一人ずつ、在校中で一番心に残っている思い出を振り返った。荒川さんは運動会での組体操、増本さんは漢字の勉強、安福さんは学習発表会、山田さんは修学旅行をそれぞれ挙げた。
CJSの酢谷昌義校長は式辞で、人として大切にしたい事を春夏秋冬に例えた「4つの心」の話を紹介。「人と接するときは春の様な暖かい心。仕事をするときは夏の様な燃える心。物を考える時は秋の様な澄んだ心。己を攻める時は冬の様な厳しい心を持ち、国際人として羽ばたいて欲しい」と結んだ。
小学部6年の担任の佐々木章弘さん(30)は「人数が少ない分、行事では一人一人の負担が大きくなったが、どんどん成長してくれた」と話した。14日に誕生日を迎えた佐々木さんは、式後、卒業生からプレゼントを受け取った。「サプライズになって、うれしかった」と話した。
昨年8月にCJSに入学した山田さんは、「続けてきた水泳を頑張って、ジュニアオリンピックに出場したい」と話した。父親の実さん(40)は、「日本にいる頃よりも家族で一緒にいられる時間が多いので、チカランで少しでも多くの思い出を一緒に作っていければ」と話した。(チカラン、高地伸幸、写真も)