【インドネシア投資レビュー】 世界トップ5目指し 規制緩和、インフラ整備に期待

 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が再選された。今後5年間、従来進めてきた規制緩和やインフラ整備などの政策が、加速度をもって続行されることが期待される。2045年に世界トップ5の経済大国になるという分析結果もある中、インドネシアには今後どのようなビジネスチャンスがあるのか。基幹産業や近年投資が盛んな不動産分野、円借款事業などを含めて現状を概観し、未来について考えたい。

 18年のインドネシアに対する外国直接投資(FDI)は前年比8・8%減の392兆7千億ルピアだった。日本からの投資は工業や発電分野などで堅調を保ち、シンガポールに次ぐ2位の投資額49億ドルを記録。経済が失速する懸念があった、中国からの投資が落ち込んだ。
 米中貿易摩擦などにより世界経済の不透明感が増したことや、大統領選を控えて大型投資が減少したといった要因はあるが、投資の対象としての魅力減退を指摘する声も根強い。
 国際協力銀行(JBIC)による「製造業企業の中期的有望事業展開先国」の18年度調査で、インドネシアは2年連続で5位。13年度時点では1位だった。世界銀行のビジネス環境ランキングの19年版(190カ国・地域対象)でもインドネシアは総合評価で前回から順位を一つ落とし、73位だった。日本の製造業がインドネシアと比較して、ベトナムやインドなどにより魅力を感じており、国際的にも投資環境改善への努力が相対的に遅れている、と判断されたことを表している。国営企業改革や地場企業向けの産業育成を進め、インフラ案件に恵まれていることもあり国内直接投資(DDI)は順調に成長している。
 外資を呼び込み、地場の企業とシナジー(相乗効果)を生ませ、技術革新、生産性向上に結びつけていくことができるか、政府の本気度が問われている。
 近年は製造業や各種産業における川上の原料生産、電力開発など各分野で中国や韓国の存在感が強くなっている。
 オランダ植民地時代を含めて、インドネシアで約100年ビジネスを展開。インドネシアの輸出の2割、国内総生産(GDP)の1割、雇用の8%を占める日系企業も、案件を精査しながら競争の中で、投資機会を確実につかんでいく必要がある。
 環境対応が叫ばれる中、電気自動車(EV)開発計画を政府は進めていこうとしている。石炭火力発電への依存度を下げるべく、再生可能エネルギーの導入も進める。こうした環境対応型のビジネスや、工業省が音頭をとる産業革命「インダストリー4・0」のための先端技術導入など、さまざまな分野で日本企業の活躍が期待されている。
 膨大な人口と広大な国土に恵まれ、内需主導型経済に支えられてきたインドネシア。これからはそれらを安定的に動かしていくためにも、投資がけん引する経済のあり方を模索し、広義の社会資本を整備していくことが必要だ。そこにも外国技術の活用余地があるはずだ。(平野慧)

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