進むハラル義務化 政府・10月施行 レバラン以降に細則公布か

 インネシア政府は、国内で流通する製品のハラル義務化を進めている。ことし施行が予定されているハラル製品保証法で、3日に実施に関する政令(2019年31号)を公布した。運用面では不明確な点が多く、レバラン(断食月明け大祭)以降に宗教大臣令などで細則を定めていく方針だ。食品など関係産業は注視する必要がある。

 ハラル製品保証法は2014年に公布され、政府は10月17日の施行を予定している。インドネシア領域内で搬入、流通、売買される製品が対象。ハラム(イスラムの教義に反する)の原料を用いた製品は認証義務から除外されるが、ハラムを明示する必要があるとしている。
 施行により、現在ハラル認証を取らずに販売されている「ノンポーク・ノンアルコール」食品、飲食品の販売停止などが危惧されるが、具体的な対応は依然として不明瞭で、政府のさらなる説明が求められる。
 日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、政令で示された適応範囲は食品、飲料、医薬品、化粧品、化学製品、生物化学的商品、遺伝子組み換え商品、動物由来の成分を含む製品と、食肉処理、加工、保管、包装、配送、販売、給仕のサービス。
 食品から段階的に適用される。適応範囲については政令の文章で解釈の幅が広く、具体的にはさらなる法令の公布が待たれる。レバラン以降に関連した宗教相令などが出る見込みだ。
 ハラル製品保証法は、国民のハラル製品の利用を保証、保護するため2014年10月に公布された。
 同法により認証発行権限はイスラム学者会議(MUI)から17年に発足した宗教省管轄のハラル製品保証実施機関(BPJPH)に移管される。BPJPHは事業者からの申請受け付けや、審査を引き続き担当するMUI、検査を担当するハラル検査機関(LPH)との調整を行う。 (大野航太郎、写真も)

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