急成長ペア、ナガマツ イ・コーチ指導の道産子 初参加で初優勝なるか
バドミントンのダイハツ・インドネシア・マスターズに参加中の女子ダブルスペア、「ナガマツ」こと永原和可那さん(23)、松本麻佑さん(23)。昨年12月には、世界バドミントン連盟(BWF)の年間表彰式で「今季最も成長した選手」にも選ばれており、初参加となる今大会でも、勢いそのままに活躍が期待される。
ナガマツが一躍有名になったのは、8月に開かれた世界選手権で女子ダブルス4番手と言われていたところから下克上を遂げ、日本同種目で41年ぶりの優勝を果たしたときだ。初参加だった同大会で、リオデジャネイロ五輪金メダリストの「タカマツ」こと高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)をストレートで破って勝ち上がった。
そんな2人がコンビを組み始めた2014年から約3年間、コーチとして指導に当たったのが元インドネシア代表選手のヌヌン・スバンドロさんだ。ヌヌンさんは、代表選手としてさまざまな国際大会に出場した経験を持つほか、世界ランク10位以内に上り詰めた経験を持つ。現在はタイのコーチだが、当時、2人の所属する北都銀行(秋田県秋田市)で指導をしていた。
永原さんが北都銀行に入行したのも、ヌヌンさんの存在が大きかったという。「(テクニックが多い)インドネシアのバドミントンのプレーが好きだったので、そのインドネシアの技術を教わりたいと思った」と話す。
特に指導を受けたのは、シャトルを高く上げずネットすれすれで展開するプレーの「低空戦」、ネット前プレー、シャトルがラケットに当たるタッチの速さ。特に低空戦は2人が目指している展開でヌヌンさんの指導から継続して技術を磨いている。
「ヌヌンさんに教えてもらった3年間は、すごく濃いものだった」と永原さん。
現在、日本女子ダブルスは世界ランキング10位以内に5組が入る激戦区だが、その中でも2人は他にはない高身長ペア。松本さんは「身長は私たちの武器で、そこ(高い打点)から打つ角度のあるショットだったり、攻撃力は持ち味にしている」と話す。
2人は、ともに北海道出身で同い年。小学校の時からバドミントンを始めており、全道大会では顔見知りの仲だった。中学校3年生では、全道大会の決勝で対戦している。高校は別々で、14年4月、北都銀行に入行して再会する。結成からことしで6年目。
勢いつく23歳道産子ペアの活躍が期待される。(上村夏美、写真も)