初の物流倉庫を建設 小口配送に注力 ダイセー
物流ダイセーグループ傘下のダイセーロジスティクス(東京都文京区)の現地法人、ダイセー・ログ・インドネシアは13日、西ジャワ州ブカシ県デルタマスのグリーンランド国際工業センター(GIIC)で、インドネシアで同社初となる物流倉庫の起工式を開いた。生活用品など少ないロット数にも対応できる小口配送に注力し、2020年までに年1億円の売り上げを目指す。
現法は14年に設立。15年から山崎製パンの現地法人ヤマザキ・インドネシアと取引を行うなど、運送事業を本格化。17年には約5千万円を売り上げた。現在の従業員は約60人で、運送用トラックは25台保有。3年以内に100台まで増やす目標を掲げている。
工事は9月に始まり、年内にも竣工する予定。建設は合弁相手であるウィステリア・グループの建設会社ハラパン・ビンタン・ドゥニアが行っている。倉庫の面積は約900平方メートルで、建設に関する投資額は計約1億円。
ダイセー・ログ・インドネシアの永田勝志会長は「(インドネシアには)日本の大手物流企業が進出し、メーカーと一緒にアウトイン(国内外への運送)も行っているが、当社は国内物流をターゲットにしている。大手がやらない細かい仕事や、ローカルではできない丁寧な仕事で新しいマーケットを開いていきたい」と意気込む。当面は「日系企業の店舗を中心に、小さいロットで小回りのきいた配送を手掛けていく」という。
ダイセーグループはタイやマレーシアなどに拠点を置き、東南アジア諸国連合(ASEAN)への進出を強化している。永田会長は「グループ全体で50年にASEANのマーケットで年商1千億円という目標を掲げている。インドネシアはポテンシャルからいって、そのうち3割を占められる」と期待を込めた。 (大野航太郎、写真も)