円借款契約を締結へ MRT南北線第2工区

 ジャカルタで建設計画が進む大量高速鉄道(MRT)南北線の第2工区間、HI前ロータリー(中央ジャカルタ)〜カンプン・バンダン間(北ジャカルタ、計8・1キロ)建設について、日イ両政府が近く円借款契約を結ぶことがわかった。インドネシア側は早期着工を目指しており、契約調印後の事業加速を望んでいる。
 MRT建設を担う州営MRTジャカルタのウィリアム・サバンダル社長は26日、じゃかるた新聞の取材に対し、7月末をめどに融資契約が結ばれる見通しを示した。「円をルピアに換算すると、南北線第2工区の建設費に22兆5千億ルピア、同1工区の追加工事に2兆6千億ルピア。事業全体には計25兆千億ルピア相当が供与される」と話した。
 国際協力機構(JICA)によると、現在は融資金額も含め締結に向けて詰めている段階で「契約調印時期は決まっていないが、近々」という。ただ「事業全体への円借款供与について一度に契約するのではなく、今回の契約は一部にとどまる」と説明した。
 第2工区は8駅で構成され、中央ジャカルタのモナス(独立記念塔)広場や西ジャカルタのコタ駅を通り、ジャカルタ北端のアンチョール公園手前まで進む。日本政府は基本設計など向けにすでに15億円の円借款を供与してきた。
 契約締結やその後の資金供与により、建設や運営で日系企業にも商機が生まれていくと見込まれるが、土地収用が進んでいない地域も一部であり、迅速な事業が求められる。
 MRTの南ジャカルタ区ルバックブルス〜HI前ロータリー間(計15・7キロ)を結ぶ第1工区間は2019年3月開通を目指して動いており、25日には来イした河野太郎外相が視察し、事業への日本政府の意欲を示した。(平野慧、上村夏美、泉洸希)

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