イで初披露、世界戦略車 国内市場と輸出の両輪 いすゞとスズキ

 自動車メーカーが相次いで世界戦略車の新モデルをインドネシアで世界初披露している。23日には、いすゞがキャブオーバー型軽量トラック「トラガ」を、19日にはスズキが世界戦略車「エルティガ」の新モデルを発表。国内市場と輸出を両輪とし、国内工場を活用していく戦略だ。

 いすゞ・アストラ・モーター・インドネシア(IAMI)は23日、中央ジャカルタで、キャブオーバー型軽量トラックの「トラガ」を発表した。
 同モデルは2014年に開発に着手。ピックアップトラック「D—MAX」をベースにモダンな外装のキャビン、2500CCのディーゼル直噴エンジンを採用。荷台スペースは同クラスでは大型の長さ2810ミリ、幅1620ミリ。取り回しも最小回転半径4.5メートルと向上、省燃費の最大化も図った。
 従来のモデルと共用部品が68%、現地調達率は51・7%。都市部の配送会社のほか、スマトラ島や東ジャワなどの農家や伝統市場の事業主などのリテール需要を見込む。18年の販売目標は3千台。フラットタイプとボックスタイプがあり、価格は1億9千万ルピアから。
 来イしたいすゞ自動車の片山正則社長は、「インドネシアは世界の商用車市場の中でも特に市場規模が大きく、中長期的にも大きな成長が見込まれる。将来的には新興国への展開も考えていきたい」と語った。

■前年比60%増を目標
 スズキ・インドモービル・セールス(SIS)は19日に開幕したインドネシア国際モーターショー(IIMS)で、フルモデルチェンジした3列7人乗り小型多目的車(MPV)の新型「エルティガ」を世界に先駆けインドネシアで発表した。国内販売目標を約5千台の前年比60%増に設定。順次輸出も予定し、アジアや中南米諸国を中心に同50%増を目指す。西ジャワ州ブカシ県チカランのGIIC工業団地にある工場で20日、第1号生産開始式も行われた。
 新型エルティガは、フロントグリルやヘッドライト、後部のリアコンビネーションランプが一新され、エレガントでスタイリッシュな外装となった。プラットフォームには、高い剛性と軽量化を実現したハーテクトを採用。新K15Bエンジンを導入し、排気量1500CCで力強さと低燃費を両立した。また、エンジンの小型化と全長130ミリの拡大で、車内空間を合計160ミリ伸ばし、3列目の居住空間や荷室を拡充。木目調のインテリアやパーキングセンサーなども装備した。カラーは7色。価格は現時点で非公開。5月に出荷を開始する。
 エルティガは12年に発売。インドネシアとインドで製造、世界70の国や地域に輸出され、18年2月までに67万6千台を販売した。17年の国内販売台数は3万5338台でSISの主力車種の一つ。17年にはディーゼル・ハイブリッド車を投入している。(太田勉、写真も)

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