運転手の雇用一時停止 政府 配車アプリ急増に対処 (2018年03月15日)

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 ブディ・カルヤ・スマディ運輸相はこのほど、「ゴジェック」「グラブ」「ウーバー」の配車アプリ3社に対し、四輪車タクシー運転手の新規雇用を全国で一時停止するよう指示した。期間は未定。運転手が急増し、供給過多になる懸念が出てきたためという。 

 ブディ運輸相と12日に会談したルフット・パンジャイタン海事調整相は、「車の数が需要と見合っていなければ、(配車アプリの)運転手が車のローンを完済できなくなる」などと背景を説明した。
 ルフット氏はまた、配車アプリの急成長が、「ブルーバード」や「エクスプレス」など既存の大手タクシー運転手の生活を脅かしていると指摘。過熱する配車アプリの価格競争にも危機感を示した。
 運輸省によると、12日時点で、ゴジェックのジャボデタベック(首都圏)における四輪車運転手の登録数は約17万5千件。ここ3週間で9千件増えたという。政府が全国の配車アプリに割り当てている登録数計9万1953件を、大幅に上回っている。
 「兼業運転手」の増加も背景にありそうだ。ハディスさん(49)は不動産会社で働く傍ら、1年前から自家用車を使い、空き時間にウーバーの四輪車運転手をしている。「不動産業の調子が良くないから、3人の子どもの学費を稼ぐため運転手に登録した。兼業運転手をしている友人はたくさんいる」と話す。
 一方、フルタイムで働くウーバーの四輪車運転手、トゥグさん(41)は雇用一時停止措置について、「オーダーが増える可能性があるので良いことだと思う」と歓迎しつつも、「1年以上この仕事をしているが、オーダーが減ったとは感じていない。短距離なら1日10件くらいのオーダーを常に受けている」と話した。

■二輪もオーダー減少
 今回の対象は四輪車のみだが、中央ジャカルタ・タナアバンの詰め所で客を待つ配車アプリの二輪車運転手たちからは14日、二輪車に対しても新規雇用停止を望む声が上がった。
 携帯修理店店主からゴジェック運転手に転向して1年になるM・ソブリン・LSさん(38)は「ことしに入ってますますオーダーが減った。運転手が増えたせいだ」と嘆く。「昨年は1時間に4、5件のオーダーを受けたこともあった」と言うが、この日も、午後1時前に北ジャカルタ・ムアラアンケで客を降ろしたきり、次のオーダーが入らないまま1時間半が過ぎた。
 ゴジェック運転手の女性、ララ・マヌルンさん(49)も「以前は市内を回っていると、休む間もなくオーダーが入ってきた。今は燃料代がかさむいっぽう」と漏らす。運転手の取り分は運賃の80%なので、運賃引き下げとオーダー減少で収入も減少。「他社の割引も影響しているのかも。客は運賃が安い方を好むから」と肩を落とした。(木村綾)

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