ビデオ判定を世界初導入 国技プンチャック・シラット アジア大会 

 8月に開かれるアジア大会の正式競技になった、インドネシアの国技プンチャック・シラットで、世界で初めてビデオ判定が導入される。インドネシア人が開発した判定システムで、本大会に先駆けてテストイベントで運用試験が行われている。

 ビデオ判定は、正式競技になったことで、アジア・オリンピック評議会(OCA)からの設備の要求仕様が厳しくなり、判定の公平性や透明性確保が求められたため。
 判定システムは、インドネシア人が動画編集ソフトを使って今回新たに構築した。2010年に開発された採点システムも、テストイベント前に第3世代へアップグレードされた。
 開発者の1人で、テストイベントでIT・ビデオ判定コーディネーターを務めるスヨト・ラフマンさん(41)は「判定の透明性と正確性を期すために導入された。本大会でも同じシステムを使用する」と語った。
 本大会までにクリアすべき課題もある。出場者数が多く、競技会場に設置される二つのスクリーンのうち片方をビデオ判定用に使用するのが難しいためだ。主催者側も問題を認識しており、1画面を2分割するか、スクリーン数を増やすなどの対策を講じる。
 テストイベントで審判を務める日本プンチャック・シラット協会の早田恭子会長は「(過去の大会と比べ)IT関係が原因の中断が一番少ないという印象。現状で言えば競技の運営は80点。本番で100点にするためにテストを頑張っているが、とにかく会場が暑い」と話した。
 会場は約10年前に建設された東ジャカルタ区マカサルのパデポカン・プンチャック・シラット。建物上部にある隙間がスクリーンでふさがれてしまい、風が吹き抜けなくなっている。このため、冷房機器と扇風機で空調を整えているが、「あまり効果がない」と訴えた。
 14日の同競技には、日本人選手が演武に出場する。(中島昭浩、写真も)

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