夢、仲間の大切さ伝える フィギュアの小塚さん JJSで特別授業

 バンテン州南タンゲラン市のジャカルタ日本人学校(JJS)で7、8両日、フィギュアスケート男子のバンクーバー五輪代表、小塚崇彦さん(28)を講師にした特別授業があった。小学部5年生の約120人が、授業テーマ「夢を持ち、それに向かって努力すること」、「仲間と協力すること」の大切さについて学んだ。

 8日の1、2時間目は1組の約30人が授業を受けた。
 1時間目は体育館でバスケットボールコートのラインなどを使ったゲームを実施。最初は、女子と男子の息がなかなか合わなかったが、小塚さんが「女子は男子にどうすれば良いかを伝え、男子はアドバイスを聞くように」と助言。終盤では男女が協力することでゲームをうまく進められるようになった。
 教室で開かれた2時間目には、小塚さんが「フィギュアスケート世界選手権でメダルを取る」という夢を、受験やいじめ、けがなどを乗り越えながらどうかなえたのかを紹介。5歳の時に世界選手権で優勝した佐藤有香選手の演技とメダルを見て「世界選手権でメダルを取りたいと志すようになった」と話した。
 小塚さんの話を聞いた後、児童らはそれぞれの将来の夢について考え、かなえるためにどう行動したいかを発表した。川原みつ葉さん(11)は「世界的に有名なダンサーになって世界の人を驚かせたい。そのために練習してスキルを上げ、自分に自信が持てるようになりたい」と発表。授業後には「仲間の大切さを学んだ」と話した。
 小塚さんがバンクーバー五輪に出場した2010年、児童らはまだ3〜4歳。授業を参観した保護者約10人の中には「子どもは小塚選手のことをあまり知らなかったので、五輪のビデオを見せて、こんなにすごい人なんだよとあらかじめ教えてきた」という人もいた。
 同特別授業は、日本サッカー協会(JFA)が企業や団体の支援を受けて実施している社会貢献活動「JFAこころのプロジェクト」の一環。インドネシアでの開催は2回目で、今回は全日空(ANA)が協力した。(坂田優菜、写真も)

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