ロンボク空港が閉鎖 アグン山再噴火 噴煙4000メートル、降灰も
バリ島カランアセム県のアグン山が25日午後5時半(現地時間)に再び噴火し、その後も噴火が続いている。噴煙は26日午前、火口から4千メートルの高さに到達。バリ島ングラライ空港で発着便の欠航が相次いだほか、同島東隣、ロンボク島の空港が閉鎖された。
火山地質災害対策局(PVMBG)によると、21日の噴火に続き、25日に2度目の噴火が発生、噴煙は火口から約1500メートルまで上がった。
26日午前5時5分にも再び噴火し、同6時20分には噴煙が火口から3千〜4千メートルに達した。煙が東〜東南側、ロンボク島の方向へ流れる様子が確認された。
これを受け、26日午後5時55分〜27日午前6時にロンボク空港を一時閉鎖、同空港発着の国際・国内線16便の欠航が決まった。
ングラライ空港を管理する第1アンカサプラによると、同空港では26日午後5時時点で、国際・国内線45便が欠航、7便が遅延し、少なくとも5720人に影響が出た。
エアアジアの成田〜バリ直行便も25、26両日、噴火の影響で遅れが発生、26日夜出発のバリ発成田行きは欠航した。このほか、オーストラリア各地やシンガポール、クアラルンプールとバリを結ぶ各便などが欠航した。
25日の噴火は21日と同じ水蒸気爆発で、これまでに火山性地震の増加は見られない。同山周辺の北ドゥダ、東ドゥダ、ペムペタン、ブサキ、シドゥメン、ティルタアバン、スブディ、アメルタブアナ各村などで火山灰が降った。災害対策局(BPBD)はマスクを配布して防灰対策を呼びかけている。
噴火警戒レベルは上から2番目の「シアガ(警戒)」を継続。火口から半径6〜7.5キロ圏内の住民に避難を勧告した。国家防災庁(BNPB)によると、25日時点で2万5016人が避難している。
アグン山は1963年2月〜64年1月に大規模噴火し、火砕流が流れ込むなどして1148人が死亡した。9月中旬から火山活動が活発化し、21日、約54年ぶりに噴火した。