一人一人が役割果たす JJS小学部 900人が学習発表会
バンテン州南タンゲラン市にあるジャカルタ日本人学校(JJS)で18日、学習発表会があり、小学部の約900人が劇や合唱を学年ごとに披露した。
開幕を飾ったのは、友情と思いやり、仲間をテーマにした3年生の劇「泣いた赤鬼」。赤鬼と青鬼のけんかを、全員で赤と青の画用紙を使い分けて表現するなど、息の合った演出に迫力があった。
続く5年生は環境問題を題材にしたオリジナル劇を発表。総合的な学習の時間に調べた森林伐採、地盤沈下などの問題を分かりやすくまとめ、出演者の1人が地球に扮(ふん)するなど愉快な劇を織り交ぜながら来場者に伝えた。
2年生は絵本「スイミー」の劇を披露。海の生き物の特徴を上手く捉えた衣装を身につけ、最後は手書きの魚の絵を手に合唱した。1年生の劇は児童らが猫に扮し、大きな魚を求めてインドネシアに旅立つ冒険を描いた。跳び箱を使うなど、元気いっぱいの発表が観衆を引きつけた。
4年生はバティック(ろうけつ染め)を題材にオリジナルの劇を発表。タイムマシーンを使ってバティックの歴史を描き、日本の着物との関係にも迫った。6年生はアチェの伝統舞踊サマンダンスとアンクルンの合奏を披露。インドネシア建国の歴史を紹介し、「インドネシアの人々の夢があったから、私たちはここに来られた。自分たちも夢に向かって進み続ける」と唱和した。
閉会後、実行委員を務めた6年4組の平野晃紀さんは「(学年ごとの)テーマ決めが大変だった。無事発表会が終わった今は達成感がある」と満足気な表情を見せた。同じく実行委員の6年1組の川越菜緒さんは、アンクルンの演奏について「難しくて失敗しないかハラハラしたが、練習のかいがあり、皆ちゃんと覚えていた」とほっとした様子だった。
年1回開かれる学習発表会の目的を米村博司校長は「一人一人が役割をしっかりと果たして発表する中で、学んだ内容をより深く、より広く理解するため」と説明した。(大野航太郎、写真も)