日イの高校生が意見交換 「持続可能な開発目標」で
国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」について話し合い、意見を交換する「日本インドネシア高校生SDGsミーティング」が10日、中央ジャカルタの環境林業省で行われた。
テーマは「持続可能な世界を構築するためにわたしたち高校生が国境を超えてできること」。日イの生徒が、森林破壊、貧困など世界が抱える問題、持続可能な世界を築いていくために何ができるかなどについて発表、それぞれの意見を共有した。
日本から参加したのは、文部科学省がスーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定した筑波大学付属坂戸高校(埼玉県坂戸市)の8人、中部大学春日丘高校(愛知県春日井市)の8人、大阪府立泉北高校(堺市)の2人。インドネシアからは、ボゴール農科大(IPB)付属コルニタ高校、国立ブカシ第1高校など5校が参加した。
坂戸高校の8人は、コルニタ高校、環境林業省付属高校と共同で「森を100年守るためにはどうすれば」をテーマにしたフィールドワークの成果を披露。 森林を守るためには教育、地域開発、エコツーリズムが大切などと訴えかけた。
春日丘高校の生徒らは「皆さんは、今までに道路にごみを捨てたことがありますか?」と問いかけながら、日本のごみの分別方法を紹介するなどした。泉北高校は主に貧困問題についてプレゼンテーションを行った。
8月から1年間、インドネシアの高校に留学する坂戸高校3年の田中明咲さん(17)は「インドネシアは自然豊かな国だが、環境問題も多くある。特にマングローグ林の保全など林業の分野に興味がある」と話した。
今回のミーティングを呼び掛けた同校農業科の建元喜寿教諭(44)は「インドネシア人学生のアクティブな学習姿勢を見て、日本の生徒たちも世界に出て積極的に学んでほしいと思った。日イの高校生が実際に集まって意見交換できる場を設けようと、インドネシア環境林業省に提案した」と話している。
SDGsは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載される17の国際目標。(上村夏美、写真も)