アストラが技術教育 職業訓練校71校を支援 西ジャワ州  

 トヨタやダイハツなどと提携する大手複合企業アストラ・インターナショナルは28日、西ジャワ州チカラン県で式典を開き、同州の職業訓練高校(SMK)向けに教育支援プログラムを実施すると発表した。労働者の質の底上げを目指す政府の取り組みの一環で、産業界の競争力強化を目指す。

 プログラムはSMKの振興を盛り込んだ大統領令2016年第9号によるもので、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が式典に出席した。
 ジョコウィ大統領は「競争力を強化する上で人材の育成は欠かせない。産業界とSMKが協力することには大変意義がある」とあいさつした。
 プログラムではグループ内で四輪向けの部品製造・販売を手がけるアストラ・オートパーツ(AOP)の子会社17社を通じて、SMK71校を支援する。
 具体的には工場での作業を通じた技術の習得、各企業の見学、SMKのカリキュラムの検討などの活動を行う。
 アストラ・インターナショナルのプリヨノ・スギアルト社長は「先進国の優れた点は職業的な専門学校の教育が整備されている点だ」と話し、教育の重要性を力説した。
 アストラは09年からSMKへの支援事業を社会貢献活動として続けている。これまでにはAOPが401校、アストラ・ホンダ・モーター(AHM)が652校、アストラ・ダイハツ・モーター(ADM)が87校、グループ全体として1290校に支援を実施してきた。
 プログラム全体では、19年までにSMK1776校に通う84万5千人の学生に対して企業が支援する計画。西ジャワ州では計393校のSMKに141社の企業が支援する。
 同様の取り組みはことし2月から4月にかけて、東ジャワ州と中部ジャワ州、ジョクジャカルタ特別州の3州でも始まっており、計626校に対して167社が協力する。
 ジョコウィ大統領は実業家として、自身が運営する家具工場とSMKが提携して技術者育成に取り組んできた。中部ジャワ州ソロ市長時代には、SMKの高校生らが製造した自動車「SMK(エスエムカー)」を公用車にすると発表、これが話題になって国政に躍り出る契機になるなど、以前からSMKの教育支援に注力している。(平野慧)

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